シナリオ:しまっちゃうお兄さん

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KP:部屋の中にはいろんな物が落ちており、雑然としている。
KP:部屋の中にはたくさんのテレビ、テーブル、木の棒、拳銃(弾なし)、たくさんのレンガ、たくさんのビン、割れたビン、砂が入った10キロの袋、ロープ、そして金庫がある。
前園:武器部屋、ってとこか……? それにしても金庫が気になるな。
KP:焦るなよ。まずはここで君の得意な《幸運》やって。
前園:(1D100<=45)→65→失敗
KP:ついに運にも見放されたか……。
前園:生き残ればいいんだろ!?
KP:で、何をする?
前園:……調べる。とりあえずテーブルから。上に何か置いてたりしないか?
KP:何もないね。普通の木製のテーブルだ。ちょっと脚がぐらついてるかな、程度。
前園:そうか……。他はテレビ、木の棒……。刃物はないな。砂袋を見ていいか?
KP:前園が袋を調べると奇妙な感触があった。破り開けると、中には鉄パイプが入っているのが見えた。
前園:「何でこんなところに隠してあったのかはわからないが、ちょうどいい」



皆本:武器として持ってていいか?
兵部:いいよ。
皆本:じゃあ鉄パイプを片手に他にも物色して見るか。……これ、はたから見ると僕が物盗りに見えないか?
兵部:あはは。



前園:「しかしここでいったい何をさせるつもりなんだ」
前園:レンガやビンも普通のものか?
KP:ごく一般的なものだね。
前園:だったら後は金庫だな。ああ、金庫の大きさとかはどんなものだ? 普通に開くか?
KP:金庫も一般的なものと思ってくれていい。抱えることはできないこともないが、STR対抗してもらうから。
KP:普通に開くぜ。中を見る?
前園:もちろんだ。
KP:金庫が目に付いた前園はそちらへ向かい、扉を開ける。鍵はかかっていないようだ。中には一枚の写真が伏せてある。
KP:見る?
前園:……進んでみたい気分にはならないが、念のためだ。
前園:「写真……か? やはり中和剤が入っているわけではないか。砂袋の中もハズレだったしな。何かここから出られるようなヒントでもあればいいんだが」
前園:そういって写真をめくる。
KP:写真をめくった前園の目に、三輪車に跨りピースしている黒ローブの姿が飛び込んでくる。
前園:「……見なかったことにしよう」
???:「そんな簡単なところに中和剤をしまうと思うかい? 単純な所がまたかわいいよ。やはり君には私しかいない」
前園:「黙れ」
???:「強がる姿もまた一段とかわいらしい。さて、そろそろ次のゲイム♂を始めよう。第2ステージ、レスリング会場だ。君のタフさを見せてもらう。私は回数多めが好みだ」
前園:「貴様の好みなど聞いとらん」
KP:黒ローブが映るテレビの傍にある電光タイマーがつき、《7:00》と表示される。
KP:そして先ほど前園が入ってきたものとは別のドアが開き、ひとりの股ぐらがいきり立った男が前園に向かってダッシュしてくる。
前園:はっ?
KP:では、戦闘を開始したまえ。先攻は君だ。
前園:えーっと、じゃあ鉄パイプは持ったままだよな。
KP:そうだね。
前園:じゃあ鉄パイプで殴る。
前園:(1D100<=25)→45→失敗
前園:やっぱり初期値じゃ厳しいか。
KP:君の単純なダイス運じゃない?
前園:黙れ。
KP:それじゃ、前園は持っていた鉄パイプを勢いよく男に振りおろすが、いきなりのことにテンパって空を切る。
前園:「くそっ」
KP:シークレットダイス
KP:……男が前園に組み付いてこようとするが、こちらも目算を誤って違うところにタックルしてしまう。
前園:もう一度鉄パイプで殴るぞ。
前園:(1D100<=25)→24→成功
前園:ギリギリか…!
前園:(1D6)→5
前園:「お前に恨みはないが、許せ……!」この戦闘にはあんまり乗り気じゃないんだ。
KP:シークレットダイス
KP:前園の振りおろした鉄パイプは、見当違いの場所にタックルし、よろける男の体に見事直撃する。苦しげな呻きを洩らし、たたらを踏むがまだ戦闘意欲はある。
前園:「一発ではさすがに仕留められないか」
KP:シークレットダイス
KP:男は猛然と前園に向かい蹴りを仕掛けるが、これも見当違いな場所を蹴ってしまうな。
前園:「どうやらこういうことに慣れてはいないみたいだな」
前園:鉄パイプで。
前園:(1D100<=25)→66→失敗
前園:くそっ。
KP:相手が喧嘩慣れしていない可能性に思い当たった前園の手が鈍る。振りおろした鉄パイプは誰もいない空間に叩きつけられた。
KP:シークレットダイス
KP:再び男は蹴りを繰り出すが、前園を捕らえることができない。
前園:これで終わりにしたいなぁ……。鉄パイプで。
前園:(1D100<=25)→9→成功
前園:(1D6)→5→成功
前園:「これでどうだ!」
KP:シークレットダイス
KP:前園が渾身の力で振りおろした鉄パイプは容赦なく男を殴りつける。どさり、と崩れ落ちた男はまだ息はあるが、気を失ってしまったようだ。
前園:ってことは。
???:「股ぐらがやられたか。しかしやつは尻穴♂四天王の中でもっとも最弱。ガチ勢の面汚しよ。次もこの程度とは思わないことだ」
KP:そんな声が聞こえてきて、男が入ってきた扉が再び開く。
前園:…第2ラウンドとか言わないよな?
KP:ここでの戦闘は終了だよ。
前園:「ふぅ……。いったい誰がこんなことを仕掛けてくるんだ」



皆本:そんなことをぼやきながら部屋を出る、かな。あ、鉄パイプは持っていっていいか?
兵部:いいぜ? 他にやり残したことはあるかい。
皆本:この部屋でめぼしい物は金庫くらいだったか……。襲ってきた男は死んではいないんだよな?
兵部:床に俯せに倒れてびくんびくんしてる。
皆本:……。
兵部:びくんびくんしてる。
皆本:二度も言うな! ……はぁ。じゃあ、扉は内開きか外開きのどっちだ?
兵部:それが何か必要?
皆本:外開きならレンガでも置いておいて、男が追いかけてくるイベントがあるなら時間稼ぎに使えるかな、と。
兵部:じゃあ外開きでいいよ。
皆本:つまりこいつが追いかけてくることはない、ってことか。
兵部:ちなみに前の部屋でも言ったけど、同じ部屋に戻ることはないよ。
皆本:けど、追いかけてくる可能性を前園はよぎらせるかな。
兵部:ヘタレだったね、そういえば。他には?
皆本:そのくらいでいい。あ、あと扉の先に進む前に部屋の中からどうなってるのかとりあえず様子見したい。



KP:前園は倒れた男に警戒しながらレンガを拾い、慎重に扉へ向かう。扉の向こうには長い通路がある。
KP:その通路の壁にたくさんのテレビが積まれているのが見える。部屋から見えるのはこのくらいかな。
前園:部屋の中のテレビにはまだ黒ローブは映ってるのか?
KP:おもしろそうに前園の行動を見守ってるね。
前園:じゃあ「首を洗って待っていろ」と強がって通路に出る。
KP:前園は黒ローブの笑い声を聞きながら扉を閉め、足下にレンガを置き、ゆっくりと通路を進んでいく。
前園:通路のテレビに目を向けながら「嫌がらせか?」
KP:前園がそんなことを呟いたときだった。テレビがつき、文字が浮かぶ。
KP:一つのテレビに一文字ずつ。繋げて読むと文章になりそうだが……読むかい?
前園:あんまり気が進まないけどな。
KP:『男は誰でも尻プレイに興味がある』
前園:「んなわけあるか!」と叫んで手近なテレビを鉄パイプで殴る。
KP:テレビが割れる、が別に何も起きないな。
KP:あ、ここで《目星》振って。
前園:うん?
前園:(1D100<=50)→7→成功
KP:気を取り直して前園が先に進んでいると、目の前に扉が見えた。そしてその傍に【救急箱】が落ちていることに気付く。
KP:持っていく?
前園:そうだな。さっきの戦闘はどうにかなったが今後はわからないしな。


KP:次の部屋だ。
KP:そこは狭く、薄暗い。明かりと呼べるのは燭台に載った火のついたろうそくのみ。そして淡く発しているパネルのようなもの。傍には金庫がある。
KP:ろうそくの仄かな光が、床に撒かれたガラスに反射している。
前園:「うわっ、っと、足の踏み場もないじゃないか」
KP:さて、どうする?
前園:室内にあるのはさっき挙げたものだけか?
KP:そうだよ。
前園:じゃあ、部屋全体に《目星》だ。
前園:(1D100<=50)→4→成功
KP:前園は壁にびっしりと数字が書かれてあることに気付くね。しかもそれは濡れている。そして近付いて見てみるとそれが水ではなく油であるかもしれないと思う。
前園:「ろうそくがある部屋に油……? あまり近付くと危険だろうな」
???:「ローションプレイは好きかい? その金庫に部屋から出る鍵が入っている。私はかしこい君が好みだ。壁の数字をヒントに答えを求めてくれ。私も早く君を求めたいよ」
KP:部屋に仕込まれたスピーカーから声が発せられ、電光タイマーが《5:00》と表示する。
???:「時間が来たら、君は私とお尻♂合いになるんだ」
前園:「何か聞き逃せない言葉を聞いたような気がするが……、聞き返したくはないな。とにかく数字を探ればいいんだな」
KP:ここからは《目星-30》で振ってくれ。
前園:-30……?
前園:(1D100<=20)→72→失敗
前園:う。
KP:次は《幸運》振って。
前園:ああ。
前園:(1D100<=45)→7→成功
KP:前園は壁の数字をよく見ようと目を懲らすが、何も発見できない。
前園:「部屋が暗すぎるんだ……」
KP:何度でも挑戦していいよ。ただし《幸運》も毎回振ってくれ。
前園:わかった。
前園:(1D100<=20)→17→成功
前園:(1D100<=45)→72→失敗
前園:これはどうなるんだ?
KP:そうだな。前園がじっと壁を凝視していると、その中で特殊な数字を発見する。書かれているのは《11-2》《1-1》《7-3》《3-4》だ。
KP:そして壁の数字にばかり気を取られ、床のガラスで足を怪我をしてしまう。HP-1だ。
前園:そのための《幸運》か。



皆本:だが、これで数字はわかったな。このままの数式の答え……じゃないだろうし、そういや、パネルは数字を押すタイプのものか?
兵部:ごく一般的なキーボードがあると思ってもらっていい。
兵部:入力できるのは4文字だ。
皆本:4文字か……。だとしたらやっぱり数式というわけでもなさそうだし、キーボードがあるってことは数字とは限らない、か? 五十音なら行と列の交わるところ……といきたいが、だとしたら《11-2》が謎だな。
兵部:多少のヒントならあげてもいいぜ。
皆本:……少し時間をくれ。
兵部:僕が退屈しない程度に頼むよ。あと、制限時間のこと忘れるなよ。
皆本:それもあったな……。



前園:「わかりたくはなかったが、わかったぞ……」
KP:じゃあ答えを入力して。
前園:「答えは《L》《O》《V》《E》だ」
前園:どうだ?
KP:電光タイマーが刻んでいた時間が止まり、金庫が開く微かな音が聞こえた。
前園:「正解か!」と、ほっとして金庫を開ける。
KP:金庫の中には鍵と、くつしたが入っている。
前園:くつしたぁ?
KP:再び、スピーカーから拍手とともに声が聞こえてくる。
???:「くつした1枚とシャツ1枚はどっちが好みかな? 私はシャツ1枚だ。もちろん白。それも大きめで、袖が余るぐらいがいい。さあ、次の扉を開けよう」
前園:「おいつまりこれは……」といいかけてやめる。
前園:鍵だけ金庫から取って扉に向かうよ。
KP:くつしたはいいのかい?
前園:……いい。

KP:扉の先はまた通路だ。こちらもテレビが積んである。既視感のある光景だね。前園が先に進んでいると、テレビに文字が浮かぶ。
前園:……読んでくれ。
KP:『私好みに調教してあげるよ』
前園:まともな人間に会いたい。
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